>>215
2000年代初頭、小泉純一郎政権は「構造改革なくして成長なし」をスローガンに、既得権益の打破と市場原理の徹底を掲げた。しかし、その実態は、公共サービスの削減、正規雇用の減少、非正規労働の拡大など、弱者を切り捨てる形の「改革」であった。連合などの労働組合は対抗軸を築けず、むしろ労使協調路線の中で沈黙を選んだ。

2010年代に入ると、アベノミクスが登場する。日銀による異次元緩和、財政出動、成長戦略の三本の矢を掲げ、円安誘導と株高政策が推進された。これは資産を持つ富裕層や大企業にとっては恩恵であり、金融所得の拡大とグローバル投資の活発化を後押しした。一方で、円安による輸入物価上昇は庶民の生活を直撃し、実質賃金は伸び悩んだ。