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「結構です」という言葉 2010/Vol.22
 「日本人は物事をはっきり言わず曖昧な表現をする」と外国人からよく言われます。時に批判の対象とされることが多いのですが、
私たちの日常生活では「YES」なのか「NO」なのかはっきり言わなくても、答えを推し量る事が出来るような表現をよく使います。
 ここに「結構です」という言葉があります。肯定にも否定にも使われるこの言葉ですが、何気なく使ったために消費者トラブルに巻き込まれてしまうこともあるのです。
 訪問販売や電話勧誘販売等でトラブルを避けるためには、「いりません」「必要ありません」とはっきり断る必要がありますが、
日頃、使い慣れたやんわりとした断り言葉の「結構です」がつい口から出てきます。
そして、断ったにもかかわらず、承諾と受け取られ、契約を迫られたり商品を送りつけられたりするというトラブルが発生してきました。
 しかし、この度、この「結構です」という言葉が断り言葉として認められるようになりました。
 訪問販売等を規制した「特定商取引法」では平成20年の改正により訪問販売等で契約を締結しない旨の意思表示をした者に対する再勧誘を禁止しました。
具体的には「いりません」「関心がありません」「お断りします」「結構です」など明示的に契約の意思がないことを表示した場合を指します。
この中で「結構です」については、従来、承諾とみなされ一方的に契約成立を主張するケースが少なくなかったのですが、否定の意思表示として十分に一般的であり、
その消費者は契約締結の意思がないことを明示的に表示していると解され、消費者に軍配が上がることとなりました。

それでも販売する側がこのことを知らなかった場合などはトラブルにならないとも限りません。
やはり、断る時は勇気を持ってはっきりと「いりません」と言いましょう。
もし、「結構です」と言ってしまって承諾の意思表示とみなされ契約を迫られたとしても慌てずに消費者情報センターに相談しましょう。

消費生活アドバイザー  橋本 千栄子